規制アプリ

あたしは冷たい言葉を投げかける。


その瞬間先生の顔はサッと青ざめた。


体を引きずってドアへ向かおうとするので、その前に立ちはだかった。


田中先生はイジメられている現場を目撃してもすぐには姿を見せない。


イジメられている生徒が十分に苦しんでから、助けるふりをして姿を見せるのだ。


今まであたしが樹里にイジメられていたときだって、そうだった。


田中先生はタイミングよく出現して、あたしに手を差し伸べていた。


そしてすべてを見ていたかのように察しもよかった。


きっと、学校内のあちこちに監視カメラでも仕掛けているのだろう。


それが田中先生のやり方だと、伊代の遺書には書かれていた。


そう、伊代も田中先生と関係を持った生徒の1人だったのだ。


教師がイジメを食い物にしているのだから、B組からイジメがなくなるわけがなかった。


「切り刻まれた制服を捨てたのは被害者のためじゃない。イジメの証拠を隠蔽するためですよね?」


「そ、そんなことはない!」


青ざめながらも、必死に弁解しようとする。


そんな先生はひどく滑稽だった。


不特定多数の生徒に手を出して悲しませてきた男。


伊代は先生の悪事を知り、それはひどく傷ついていた。