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前田さんたち3人の行動が引き金となったようで、クラスの雰囲気は大きく変化していた。今まで樹里たち4人を中心として回っていたことが、自分たちの意思を尊重するようになる。
「亜里沙って呼んでもいい?」
休憩時間になってあたしの席に近づいてきた女子生徒が、おずおずと声をかけてきた。
あたしは驚いて顔を上げる。
それは1度も会話をしたことがない生徒だった。
「う、うん」
ぎこちなくうなづくと、その子は嬉しそうに微笑んだ。
「亜里沙の髪の毛ってすごく綺麗だよね。転校してきたときから思ってたの」
「そ、そうだったんだ?」
「うん! ね、あたしの友達を紹介してもいい?」
そう言われてからは休憩時間のたびにあたしの机の周りには沢山の生徒たちが集まるようになっていた。
みんな「本当は樹里のことが怖かった」とか「亜里沙と仲良くしたかった」と言う。
そんな言葉を聞きながらもどこかさめた気分でいる自分がいた。
みんなの言葉がたとえ本心だったとしても、1度は見てみぬふりをした子たちだ。
中には樹里たちと一緒になって悪口を言い、あたしの背中にゴミを投げつけた生徒だっている。
表面上では笑顔を見せながらも、あたしの心は完全に冷えていた。
伊代も、きっとこんな気分になっていたことだろう。
そんな生徒たちを許せるはずはなかった。
あたしはただ、全員へ復讐していたら時間がいくらあっても足りないから見逃してあげているだけだ。
伊代の遺書に残されていた人物だけは絶対に許さないと誓ったから……。
前田さんたち3人の行動が引き金となったようで、クラスの雰囲気は大きく変化していた。今まで樹里たち4人を中心として回っていたことが、自分たちの意思を尊重するようになる。
「亜里沙って呼んでもいい?」
休憩時間になってあたしの席に近づいてきた女子生徒が、おずおずと声をかけてきた。
あたしは驚いて顔を上げる。
それは1度も会話をしたことがない生徒だった。
「う、うん」
ぎこちなくうなづくと、その子は嬉しそうに微笑んだ。
「亜里沙の髪の毛ってすごく綺麗だよね。転校してきたときから思ってたの」
「そ、そうだったんだ?」
「うん! ね、あたしの友達を紹介してもいい?」
そう言われてからは休憩時間のたびにあたしの机の周りには沢山の生徒たちが集まるようになっていた。
みんな「本当は樹里のことが怖かった」とか「亜里沙と仲良くしたかった」と言う。
そんな言葉を聞きながらもどこかさめた気分でいる自分がいた。
みんなの言葉がたとえ本心だったとしても、1度は見てみぬふりをした子たちだ。
中には樹里たちと一緒になって悪口を言い、あたしの背中にゴミを投げつけた生徒だっている。
表面上では笑顔を見せながらも、あたしの心は完全に冷えていた。
伊代も、きっとこんな気分になっていたことだろう。
そんな生徒たちを許せるはずはなかった。
あたしはただ、全員へ復讐していたら時間がいくらあっても足りないから見逃してあげているだけだ。
伊代の遺書に残されていた人物だけは絶対に許さないと誓ったから……。



