規制アプリ

「ふざけんじゃねーぞ!」


わけのわからない言い訳をした重行の体を思いっきり突き飛ばす。


重行の体は机をなぎ倒して止まった。


教室内はシンと静まりかえってしまった。


みんななにも言えずにただ2人のことを見守っている。


本当ならここまでの騒ぎになれば先生に言いに伝えにいくけれど、相手は一樹と重行だ。


係わり合いたくないのはわかりきったことだった。


「ま、まぁまぁ2人とも落ち着こうよ」


場違いな声で言ったのは蕾だった。


蕾は一樹と重行との中間に立ち、無理な笑顔を浮かべている。


「仲間割れしたって仕方ないし、ね?」


しかし、2人とも返事をしなかった。


倒れこんだままの重行は両腕で自分の顔を隠してしまっている。


もしかしたら、泣いているのかもしれない。


一樹に喧嘩を売る形になってしまったから、自分の立場が転落してしまったと考えているのかもしれない。


重行の考えることなんて、きっとその程度だ。


「そ、それよりさ。重行のラクガキって面白いよねぇ」


蕾は一樹をなだめるために必死で言葉をつむいでいく。