テスター

☆☆☆

あたしは美しくなりたい。


そのために他人の顔をいただくなんてこと、しない。


そんなことをしても、美しくならないことはすでに谷津先生が証明してくれたから。


谷津先生のつぎはぎだらけの顔は本当に醜かった。


だけど、全部が全部失敗だったとは思わない。


「いけない。教室に忘れ物しちゃった」


放課後の校舎、1人で教室へ戻る飯田さんの姿があった。


あたしと郁乃は顔に包帯を巻いて、その後ろを追いかける。


動きやすいようにジャージに着替えて、そのポケットの中には黒く光るスタンガンが入っている。


一ヶ月前、あたしたちはテスターを退治した。


そして一ヵ月後の今日、テスターはまたよみがえる。


「あった」


机からスマホを取り出す飯田さん。


音もなく近づくあたしたち。


そして飯田さんが顔を上げたその瞬間、あたしはスタンガンを押し当てた。