テスター

「お化け化粧女!」


「地味なくせに頑張るからこうなるんだよ」


「先生かわいそぉ。あたしならもう生きていけないなぁ」


そんな言葉が飛び交い、メマイを感じた。


これはなに?


一体どうなっているの?


真面目にしていれば絶対に訪れることはないと思っていた現実が目の前にある。


授業を進めることができない、学級崩壊という現実が。


いや、まだそこまで行っていないかもしれない。


何日も授業が進んでいないわけじゃない。


今日たまたまトラブルが発生してしまっただけだ。


私は気を取り直して教卓の前に立った。


そして生徒ひとりひとりを見つめる。


大丈夫。


この子たちは根はいい子たちだ。


面白い話題に食いついただけ。


ただ、それだけだ。


「それでは授業を再開します」


私の言葉に反論する生徒はいない。


ほら、大丈夫。


みんな私の授業を聞いてくれている。


だって私は少しも道を踏み外すことなく、真面目に生きてきたんだから。