「とりあえず、美梨には私からきつく言っとくから今日はもう帰んな
ひまちゃんも怒るっしょ?」


「んーー多分??」


確かに、さすがに怒られそうな気がする


「じゃあ、ありがとうございました!」


「はいよ、ひまちゃんによろしくなー」


俺は二宮さんの家を出た


かなり闇の深い家庭だったけど凛先輩がしっかりしてる人でよかったな


家の最寄り駅に着くと


ん??あれは?


改札の前には


「ふーま」


ひまわりが居た


え?なんで??


「どした??待ってたの?」


「うん」


ひまわりは俺に顔を近づける


「……ん??」


も、もしや、これはキスをされるのでは??


俺は目を閉じる


「クンカクンカクンカクンカ!!」


「え??」


「クンクンクン!!」


ひまわりは俺の服の匂いを嗅いだ


「うん!合格!」


「なにがだよ!」


二宮さんの匂いがついてないかのチェックだったのか?


全部拒んでたから匂いはついてないと思う


それがわかるひまわりも怖いぞ……?


駅から2人で歩いて家に向かう


その途中だった


「あれ?ひーママじゃないか?」


この時間には珍しいひーママが居た


俺は声をかけてみることにした


「ひーママ!」


俺が声をかけるとひーママは振り向く


「お、ひまわりと風馬、今帰り?」


ひーママは妙に嬉しそうな顔を浮かべていた


「うん、今日ご飯作るの?」


ひまわりがそう聞くと


「うん、仕事早めに終わらせたから今日は作るよ
いつもありがとね、ひまわり」


あのクリスマスの時からひーママはなるべく仕事は早く終わらせるようにしてるみたいだ


それでも週に3回くらい遅くまで仕事しているのはかなり忙しそうだけど


ひまわりは喜んでいるようだった



「やったー!じゃあ私クッキー作ってるね!」


「ほんと?ママも食べたいなー」


仲良し親子で良かったなー