「光井君、このお祭り毎年ひまわりさんと来てたんだよね?」
水瀬がまた心配そうな目つきで聞く
「うん」
そのまま俺が答える
「ごめんね?毎年来てたのに
気使わせちゃった?」
力のない声で水瀬は言う
「そ、そんなことないよ!
俺だって水瀬と……」
【……ズキッ!!】
……また胸が痛い
水瀬と行きたかった
そう言いたいはずなのに
何が邪魔してるんだ……?
「……そんなことない
俺はこのお祭りが好きだから」
誤魔化すように俺は答える
「……そうなんだ」
「……うん、だから俺はひまわりじゃなくても」
「行ってきてもいいよ?」
「……え?」
「ひまわりさんのとこ、行ってきて?」
水瀬の言葉が一段と優しく聞こえる
……でも、どういうことなんだ?
「いや、今日は水瀬と祭りに行く約束じゃん!」
俺が慌てるように言うと
「ううん、今、何か光井君の中でひまわりさんに言いたいこととかがあるんだったら
今言うべきだと思うよ
言いたくても言えない時だってあるから」
慈悲深いともいえる物静かな口調で水瀬はそう言った



