サングラスや、帽子。

そんなもの俺には一切意味がない。


だって俺は✨スター✨やから、変装したってすぐバレてしまう。






「あ…!」

女が声をあげた。





やっぱり素でもバレてしまうか…





「吉田さん…でしたっけ?」

女が話かけてきた。




「違います」

まずはお決まりの否定から始まる。



「何や!違うんか」

女が去って行った。




諦めるの早すぎるやん!
もうちょっとツッこんでよ…


いや、もしかしたら俺やって分かっていた。

そしてもし一緒に話している所を週刊誌に撮られたら俺に迷惑がかかる。



そう思ってすぐに去って行ったのかもしれない。



うん、そうだ。
そうに違いない!



さっきのかわい子ちゃん、ごめんよ…



俺に✨スター✨と言う肩書きが付いてるせいで…







そんな勘違いをしながら吉田はまだまだ街を練り歩く。