運が良かった。


ほどなくしてダーリンの会社が「社宅入居」の募集を始めた。


『マジ、タイミング良かったな』


そう言って、社宅のチラシをわたしに見せる。



『好きなとこ、選べよ』


ダーリンの言葉に、わたしは3LDKがほとんどの中から2DKの部屋を選んだ。


あの三畳一間に住む決意をしたわたしにとって、2DKは宮殿のように広い。


家賃もお手頃だ。


申し込みの書類に、必死のビンボーアピール。


アピールが効いたのか、社宅への入居が決まる。