☆☆☆


違和感を感じたのは学校に入ってからだった。


「おはよう」


「あっ、麗奈…お、おはよう」


なんとなく凛華の挨拶がぎこちない。


「一緒にクラス替え見に行こうよ!」


「えっ…」


凛華の様子がおかしい。


さっきからキョロキョロと周りを気にしている。


「あっ、もう先客がいる?」


「いや、そういうのじゃなくって…私は麗奈と見たかったんだけどね…」


思わず凛華の言葉に耳を澄ませたその時。


「凛華!一緒にクラス替え見に行こ!…てか、まだ麗奈と仲良くしてんの?!こんなやつ置いといて早く行くよ!」


「えっ?!」


「はぁ?あんたさぁ、人を殺しといてよくのうのうと学校来れるよね」


私が人を殺した…?


「覚えてないわけ?あんた眞子の妹の美琴ちゃんいじめて、美琴ちゃん自殺したんでしょ!てかいつまで偽名使うつもりなのよ、『麗奈』か『璃子』か分かんないんだけど?」