☆☆☆


美琴は家にやってきた次の日の夕方に息を引き取った。


「…」


最初から分かってたことなのに、なんでこうも苦しいのか。


これも全部、璃子のせいだ。


自分のストレス発散のためだけに美琴を自殺にまで追いやって殺した、殺人鬼だ。


璃子は背が高かった。


美琴はまだ小さかった。


あの体格差じゃあ、抵抗しても無駄だっただろうな。


見てもいないのに美琴がいじめられて泣いている姿が脳裏に浮かぶ。


気付かないうちにお葬式が終わって、もう1週間経った。


その間学校にもどこにも行ってない。


お母さんも何も言わなかった。


思い返してみれば、ちゃんとした食事もとってない。


あぁ、私もこのまま死んでしまおうか。


璃子は自分がしたことで命を奪ったことがショックで記憶を失って、転校したらしい。


ー私も記憶失くしたいよ。


都合の良い女。