私は璃子のいじめの事実を全部話した。


お母さんは時々涙を流したり、驚いたりしながら、最後まで話を聞いてくれた。


「そう…そんなことがあったの…気付いてあげられなくてごめんね」


お母さんがまだ眠ったままの美琴に声をかける。


「それにしても、そんな酷いことをしてた割には、美琴がもう長くないって聞いて本気で涙を流してたわね。ショックを受けてるみたいな」


言われてみればそうだ。


私の話を聞いた後の璃子の様子は少しおかしかった。


「いじめてた相手がいなくなるから驚いたんじゃない?」


「そんな様子ではなかったわ、本当は…優しい子なのよ」


もしかしてお母さん、璃子のこと心配してる…?


「お母さん、たとえ元が優しい子でも美琴を自殺にまで追い込んだんだよ?許せないよ…」


「そうね…もう今日は帰りましょう、ベットで寝たいわ」


お母さんは横になった瞬間、すぐに眠ってしまった。