なんで、璃子がここに…?


「美琴…」


目に涙を浮かべて悲しんでいる演技をする璃子を見て、怒りが湧く。


「なんなの、あんた」


「な、何?」


「何?じゃないわよ!あんたのせいで、美琴は首を吊って死のうとしたのよ!幸いにも私たちが見つけて助けたけど、もう美琴は長くない」


お母さんには話したいことなので、あえて“いじめ” という言葉は使わなかった。


「嘘っ…!」


意外にも、璃子は驚いているようだった。


「私のせいで…?」


「そうよ、全部あなたのせい。美琴がどれだけ苦しいかも知らずに!美琴といたら楽しい?ふざけたこと言わないで。あなたは楽しくても美琴は楽しくなんかなかった!」


お母さんは状況が理解出来ずに混乱している。


「ご、ごめんなさい!帰りますね!…失礼しましたっ」


「ハァ、ハァ…」


一気に喋ったせいで息が切れる。


「眞子、さっきのどういうこと…?」