復讐ゲーム

昨日言われたたった一言で、自分を守りたいがために眞子を助けることができなかった。


滝沢さんは私が邪魔をしないのをいいことに眞子に今までより酷いことをした。


眞子の机には抜けた髪の毛が数本落ち、顔は涙でぐちゃぐちゃになっている。


「きったなーい！ちゃんと掃除してよね！」


後で眞子と話をしよう。


会ってちゃんと話をしよう。


急に見放した私を許してくれるだろうか。


今日の、放課後…勇気を出して声をかけよう。


別に勇気を出さなくても、友達なんだから、今から緊張しなくても。


頬を2回叩いて、SHR に集中したのだった。



⭐︎放課後⭐︎



「…あれ？眞子ー！」


終礼が終わったすぐの教室に眞子の姿が見当たらない。


「どこ行ったんだろ…」


「誰を探してるの？もしかして…瀬川(せがわ)さん？」


振り向くとニヤニヤと笑っている滝沢さんが立っていた。


「…っ！」