だけど、いつかは言わないといけない。


恐る恐る顔をあげると、滝沢さんは俯いていた。


「…」


「ごめんね!今まで…あ、謝る相手違うか」


…えっ。


突然顔をあげた滝沢さんの顔は美しい微笑みを浮かべ、困ったように眉を下げていた。


「え、あ、ううん!分かってくれたならそれでいいの!ご、ごめんね、変なこと言って」


「眞子庇いすぎてると、どんな目に遭っても知らないけど」


滝本さんは急に顔を近づけて、私の耳元で囁いた。


「えっ…」


滝沢さんは先程とは違う不敵な笑みを浮かべて去っていったのだった。


⭐︎⭐︎


「し、知ってたんだ…」 


「うん、滝沢さんが千夏に近づいていった時から気になってずっと見てた。ごめん」


眞子が謝ることじゃないのに。


「なんで謝るの?眞子は悪くないじゃん」


「だって、私が千夏に甘えてるせいで、千夏が危ない目に遭いそうだから…」