「眞子!もうやめて!こんなことしても…眞子に良いことなんかないよ…」


千夏ちゃんも苦しいだろう。


親友が死んで、私たちに復讐しているなんて、信じたくないだろう。


ましてや自分も殺される運命にあるなんて。


「千夏ちゃん…」


もう凛華は泣きそうになっている。


いや、泣いている。


「あぁ、ウザい。死んだ友達を説教するとかマジ馬鹿なんじゃない?」


滝沢さんがダルそうに呟く。


「まぁまぁ、落ち着いて、留美。留美が千夏にボール当てて殺しちゃえば良いんだよ」


菱川さんがこそっと耳打ちするが、静まり返った体育館には響く。


「はぁ?!なんであたしがそんなことしないといけないのよ!紗希がやればいいでしょ、はい」


滝沢さんは菱川さんが自分に意見したのが気に食わないのか、ボールを菱川さんに押し付けた。


「えっ、無理無理無理。私ソフトボール投げも10m飛ばないんだから」