私は、夢の中の君を望む。
現実じゃ手の届かない願いも
夢の中でなら自分の思うままに
叶えられる。
例えそれがいつかは消える、
実体のない虚像だとしても構わない。
現実がとても残酷であることは
知っている。
全てが小説やドラマのように
都合よくいかないことだって。
だから、私は夢の中の君を望む。
退廃的?逃避主義?
何だっていい。
夢の中なら、傷付いても
大きな傷にはならないし、
どうってことはない。
現実で君に傷つけられるくらいなら、
嘘だと分かっている夢の中で、
優しい君と一緒にいたい。
それが、私にとっての幸せで、
期待という名の幻想に逃げるよりも、
ずっといい。
夢の中の君は、
私が知る現実の君よりも、
とても優しい。
だから、私は夢の中の君を望む。
それが悲しいことでも
寂しいことでも、構わない。
私は、夢の中の君を望み続ける。