「今日は、楽しかったなぁ」

帰り道、私は海を見つめながら呟く。朝から夕方まで魚を見て回って、昼ごはんは海を見ながら食べて、たくさんお土産を買って……。

「そうだね。また来ようか……それにしても、たくさん買ったね」

私の隣で海を見つめていた海斗は、私の持ってる袋に目を移した。

「……気になる!?妹にあげるタコのぬいぐるみに、私がほしかったサメのぬいぐるみでしょ?イカのキーホルダーに、それから……」

私は、タコのぬいぐるみの付いた帽子を取り出すと海斗に被せる。

「……!」

海斗は、驚いた顔で私を見た。

「あははは!海斗、似合ってるよ!」

私が笑うと、海斗はタコの帽子を取ると顔を赤くする。

少し私の顔を見つめた海斗は、一緒になって笑い出した。

……また海斗と一緒に水族館に遊びに来て、こうやって笑い合いたいな。