彼の向かう机の上には厚めの教科書とキャンパスノートが開かれていた。 右手に細いシャープペンシルを持って、左手は悩む頭を支えていた。 「なんかあった?」 起こされたのには何か訳があるはずだと思い聞いてみる。 彼は教科書の文を読みながら答えた。 「一緒にいるって我儘言ったのはどいつだよ。その当人が寝るんじゃねえ」