「俺も好きだ」 彼の後頭部に添えた手は微かに震えていた。 俺は彼の頬がみるみると赤くなるのを見て静かに微笑んだ。 「今日の夜、何の映画観ようか」 俺が優しい声で尋ねると、彼は歯を見せて笑った。 「甘ったるい恋愛映画でも観るか?」