溺愛プロデュース〜年下彼の誘惑〜


上手く言葉にして伝えられない。
そのうえ…

「うッ…ゴホッゴホッ」

興奮したせいで煙を吸い込んで咽てしまい
悲しさからか煙からなのか涙まで溢れる始末。

「由凪さん…」

優しく頬に触れ涙を拭う然さん。
彼の手は、いつだって温かくて優しい。

この人まで巻き込んで
私は何をしているんだろう…

「私のワガママで
 然さんにまで迷惑掛けて、ごめ―――」

言い終わる前に
私の口を塞いだのは、彼の唇。


キス…されてる。


こんな状況なのに
どうしてかドキドキする。
同時に、さっきまでの興奮した熱が冷めたように
冷静さを取り戻した。

「落ち着いた?」

ゆっくり離れた彼に
私は首を縦に振る。

「大丈夫。
 もう”雨”が降るから」

「え…?」

まるで彼の言葉が合図のように
天井に設置されていたスプリンクラーが作動。

大量の水が私と然さん
そして辺り一面に降り注ぎ火も消えていく。

「あ、そっか
 火と煙で感知したんだ」

「このビルには設置してるからね。
 だからあまり無茶はしないで。」

なんだか恥ずかしくなってしまった。