然さんの指示のもと
また移動を強いられ(語弊はあるけど)
進んだ先に待ち受けていたのは
カメラマン達が総勢に集まる撮影スタジオだった。
「本格的…」
「それはそうだよ。
皆ここで撮影しているんだからね」
然さんにアッサリと言われ
その本人はカメラマンの所で何やら打ち合わせを始めている。
私は私で
それはもう心臓が口から出そうなほど緊張して
足はガクガクに震え全身から冷や汗が出てくるほど、今更になって怖気づいていた。
「そろそろ準備をお願いします」
ディレクターらしき人に促されスタジオに進もうとするも、緊張か恐怖からか歩き出せなくなってしまった。
そんな時に遠くで目が合ったのが、然さん。
私の様子に違和感を感じたのか
急ぎ足でこちらに走ってきてくれて。
「由凪さん?大丈夫?」
背中を摩りながら心配してくれた。
「すみません…
緊張してしまって…」
なんとかしなきゃって頭ではわかっているのに
その一歩が進めない。
「…ちょっと待ってて?」
彼はどこかへ行ってしまい
また独り。



