「モデルのプロデュースもやってはいるんだけど、なかなかウチの会社のイメージキャラクターが見つからなくてね」
「は、はぁ…」
「コンセプトは“大人女子”
だから年齢的にも容姿的にも由凪さんがピッタリ。俺のイメージ通りだと思うんだよね」
「・・・。」
聞けば聞くほど理解が出来ない。
“大人女子”なんて私にそぐわない言葉。
『俺のイメージ』なんて何の根拠があるの?
「買い被りすぎじゃ…」
「いや?
俺の目に狂いはないよ」
どっかで聞いた事あるような決め台詞を吐かれたところで
私には納得出来るはずもなく
『うーん…』と首を傾げて唸ってしまう。
「まぁ難しく考えずに
とりあえず変身してみよっか」
「え?」
「俺は別の仕事が残っているからね。
じゃぁあとは頼んだ」
美容師に託し委ね
彼は席を立ち部屋から出て行ってしまった。
「えッ、ちょっとッ」
「では始めますね」
彼を呼び止めようにも
ハサミを持ちながらニコリと笑顔を見せる美容師に
問答無用で髪を切られてしまい―――



