溺愛プロデュース〜年下彼の誘惑〜


目は開けているものの
私には合わせてはくれようとしないのは
まだ拒絶する気持ちがあるからだよね。

でも今は
そんな事を気にしてる場合じゃない。

「然さんに何かあったら
 会社の皆さんが困ってしまいますので…
 だから早く元気になってもらわないと。」

ズキンと痛む心を誤魔化そうと
精一杯、笑顔を取り繕ってみても
やっぱり顔が引きつってしまう。

「…そっか。
 ありがとう」

再び目を閉じてしまった然さんに
私もこれ以上の言葉が見つからない。

「じゃ、じゃぁ私は戻るね…」

「…待って」

居づらい状況に
大人しく引き下がろうと思ったのに
彼は私を止めてくれる。

「由凪さんに
 ちゃんと伝えないといけない事がある」

”伝えないといけない”
その言葉が意味するものに胸騒ぎがする。

良い話には聞こえない。
聞きたくない、知ってしまったら壊れてしまうような、半分の怖さと半分の不安。

それでも逃げたくない。

「な…に?」

嫌な緊張感が
空気を冷たくする。


彼は重たい口を開いた。


「俺、やっぱり恋愛は無理だ―――」