仄かに青く光る街灯は私達を微かに照らし
薄暗い月光に映る桐生さんの瞳が
然さんとはまた別の色気を醸し出していて
私は目が逸らす事が出来ない―――
「やば…」
私を挟むように壁に両手をついて
細目で見つめながら小さく呟く桐生さん。
「アンタに《《ムラっ》》とした」
「・・は?」
何を言い出すかと思えば
あまりに突然の告白(?)内容に愕然とした。
「我慢して抑えていたのに…
笑顔とか、不意打ちだよ」
「ちょっとッ
何言って…」
「1回だけだから――」
近付く唇。
彼の行動に私はギュッと目と唇を噛みしめ
拒絶するように顔を背けた。
「目ぇ覚ませ、このバカが。」
今にもキスをしようとする桐生さんの奥から
聞こえてきた低い声。
寸前で彼の気配が離れ恐る恐る目を開けると
後ろに立っていたのは…然さん。
なぜここにいるのか少々驚きもしたけど
それ以上に驚いたのには、もう1つ理由が。
「水…?」
なんと、然さん。
ペットボトルを逆さにし
入っている水を桐生さんの頭上から掛けていた。
それも、全部。



