「やっほー
お待たせッ」
ヒョコっと顔を出してピースサインをする見知らぬ若い男性。
…誰?
「遅かったな、新多。
今始まるところ」
”あらた”
然さんがそう呼んだその人物は
『ごめん、ごめん』と軽く謝りながら
私の隣の席に腰掛けた。
両サイドにイケメン。緊張する。
キリっとした細めの眉とハッキリした二重。
黒髪で軽めのツーブロックに
陽に焼けたのか元からなのか肌は少し茶色くなっていて、然さんと同様、細身ではあるけど
ふと見える腕から筋肉質なのがわかる。
「由凪さん、さっき言ってた問題児がコイツ。
名前は桐生新多。
年齢は確か俺の2つ上だったっけ?
職業は…今はモデル?俳優?」
「問題児ってヒドっ。
紹介が適当すぎっしょ、然」
呆れながらも
いつの間にか注文していたビールを美味しそうに一気飲みする彼。
「曖昧にもなる。
海外の撮影ロケでハワイに行ったはずが
1ヶ月もバカンス楽しんで帰ってきているんだから、何を目的に行ったかわかんないでしょ」
仕事の一環のはずが
ハワイにバカンスって…



