「虹雫。教えてくれて、ありがとう。怖かったね………」
 「うん」
 「さっきも言ったけど、守れなくてごめん。帰ってくるのが遅いから心配して探せばよかった。一緒に話の場に同行すればよかった。今思っても仕方がないのかもしれないけど、俺が出来た事はあったはずだ。だから、君の物語だけは助ける………」
 「…………宮」
 「そして、こんな事には2度と合わないように守るから。だから、俺達にぶつけて」
 「……………怖かった。どんな事をされちゃうのかなって、殺されちゃうのかと思った………」
 「うん」
 「何も悪い事なんてしてないのに、私の物語とられちゃうのかな。私の写真、ばらまかれたら、これからどうなるんだろう。怖いよ」
 「虹雫」
 「守るよ。そんな事させないから」
 「…………ッッ、こわかったよ、もう嫌だ。…………大人なんて大っ嫌い」
 

 その後、虹雫は声を上げて泣き続けた。宮と剣杜に抱きしめられながら、感情を吐き出し続けた。宮はそんな虹雫の言葉と涙を受け止めることが出来ない自分に怒りと歯がゆさを感じながら、虹雫の震える体を抱きしめ続けた。