咲那は自分のことよりも
誰かのためを想って行動する。

自分の分を譲ってでも
誰かに与える事ができる。

誰かが辛いとそれ以上に悲しみ
そっと手を差し伸べる。

人の事を悪く言う所を見たこともない。
相手の幸せばかり考えて言葉を紡ぐ。

いつも笑って、

“誰かの為”に生きようとしていた。

愛されるよりも、先に愛する人。

“俺の夢は咲那を幸せにすること。”

咲那もきっとそうだから...

だからこそ離れた。

せめて、

咲那が大人になるまでは

「またね、咲那...」

自分の幸せの為だけに生きてほしかった。