35cmの音

「はー。無事に終わるなんて
予想外だったけどホッとした!」

マオ?

「アンタいつからいたの?」

マネージャーも遠くから見ていたらしい

「アミちゃんがお水かけたら
登場しようって思ってたのに」

そんな事もうできない。

「今日は喉が渇いてたのっ!」

たっぷりと水の入ったコップをみてマオが笑う

「ね、良い子でしょ?」

悔しいけど

「...かなりね」

勝てっこない。

アミは10年以上も好きだったのになぁ。

それでも、
あんな優しい心に触れたら
レオがあの子を想う気持ちも
痛いほど納得できた。