35cmの音

サナちゃんは、
誰よりも優しくて、
無邪気で可愛いくて、
傍にいるといつも笑顔になれた。

あの夏、僕を頼ってくれて嬉しかった。
初めて誰かに必要とされたから。

ずっと心を閉ざしてきた僕が
ありのままの僕でいられる唯一の存在だった。

僕、サナちゃんのことずっと好きだった。

僕が側で守りたい、支えてあげたい。

今でもそう思ってるよ







舞音くんがそう言った。

ちゃんと...言わなくちゃ
私の想い伝えなくちゃ

「あのね、私...」

玲音のことが、


「知ってる。」


「え?」

なんでそんな優しく笑いかけるの

「言わなくていい。分かるから」

私を困らせないように何も言わせてくれない。

「舞音くん...」

舞音くんを傷付けたくなかった

「ちゃんと分かってるから。」

私は下を向いた。