「...玲音は不器用だね。嘘が下手だから」

“MAO”を名乗ってた理由も分かる

玲音は自分のことよりも
相手の事を思いやる優しい人だから。

「あなたには分かるんですね」

玲音はずっと苦しんでたんだね。

それに、


「一人で苦しかったね、舞音くん。」




舞音くんもずっとずっと、

“お前なんか大嫌いだ!消えろ!”

自分のとっさの一言で
玲音が傷付いてしまったと、
こうなってしまったんじゃないかと、

ずっと苦しんできたんだね。

「サナさん...」

「大丈夫だよ。舞音くんのせいじゃない」

私は泣いてる舞音くんを抱き締めた。