舞音くんがボロボロになった手紙を見せてくれた。玲音が子役をしていたのは、
本音も言えず居場所のない
一人で家にいるお母さんの為で、
テレビで玲音を見ている時だけは
お母さんが笑顔になれたから。
その姿を見て舞音くんも
俳優を目指したと教えてくれた。
だけど、お父さんは玲音が子役を
している事を良く思ってはいなかった。
“お前はこの家の跡取りだから”
だから、子役になれなかった舞音くんにも
“なんでお前には才能がないんだ”
そう責めて、次第に劣等感が生まれ
行き場のない気持ちをぶつけ
玲音を責めて傷つけてしまったと話してくれた
「玲音は小さい頃からお父さんの会社なんて
継ぎたくないって僕に言ってたくせに」
舞音くんが涙を流した
「大丈夫?」
