35cmの音

「そっか。だからここへきたんだね」

「うん、最後に会って伝えたかった。」

玲音が初めて自分の話をしてくれた。

「実は俺、、、、」

実は俺、
事情があってアメリカで暮らしてんだ。
日本語を忘れないように、
ちゃんと言葉を学ぶためにって、
向こうでもずっと本や小説を沢山読んで生活してた。

「本、好きだったもんね。」

そしたら、だんだん
自分でも物語を作りたくなって。
始めはただの趣味だった。

興味本位で出版社に送ってみたら
本出すことになって、
色々トントン拍子に決まってさ、

「そうだったんだ...」

未成年だったから自分の情報は全て非公開