まだ17歳だったあの日、

「玲音は表に立ってる方が似合ってるね」

そう言って、君が笑った。

違う意味だったとしても
俺の胸にはすごく響いた。

「だめだめ!もったいない!
もっと明るい場所で見せつけないと!」

あの言葉があったから

俺は今こうして

表舞台に戻ることができた。


“玲音が眩しいや”


君はそうやって笑いかけてくれたのに

次に同じ言葉を呟いた君は、
寂しそうに泣いていた。

きみに救われていたのに

傷付けてばかりの俺が

咲那の傍にいられる理由なんて

もうどこにもなかった。




咲那は今、どこにいるのかな。