天才か、狂人か。     ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~



「先生、何のミーティングですか?」


キャプテンの中村くんが改めて問いかけると・・


「・・皆さんお喜びください・・。

今週の土曜日、練習試合を組みました。
場所はこの学校のグラウンドです。」


「「「「「え!!!?」」」」」


ある意味・・全く予想だにしていなかった言葉が阿部先生の口から飛び出す・・!


「よっしゃぁああああ!!!」


驚いた後、一番早く雄叫びを上げたのは予想通り龍ちゃんだったけど、

他の皆からも歓喜の声が上がった。


「・・・・・・・・・・・・・・。」


「変態先生も良いとこあんじゃん!
相手はどこ!?」


「享令高校です。」


「「「「「・・・え・・・。」」」」」


きょ・・・享令・・!?
私学4強の一角・・名門 享令高校・・。


「っしゃあ!!
相手にとって不足無し!!」


意外すぎる対戦相手に一瞬・・
場の空気が止まったけど、

ここでもやっぱり龍ちゃんの雄叫びが切り裂いた。



「さて・・・・君達・・・。今からとても大切な話し合いをしましょうか・・。」


・・・・・??
え・・・何・・・・この鳥肌・・。


いつもの気持ち悪さとは違う・・・


「「「「「・・・・・。」」」」」


ニチャァじゃなくて・・キリッと・・

阿部先生から・・今まで感じた事の無い“威圧感”のようなものを感じる。


・・それは私だけじゃなくて、
みんなも同じようだった・・・。