天才か、狂人か。     ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~



「杉下さんの見解をお伺いしましょうか?」


「・・・・・・・・・・・・。」


「・・・・・・・。」


「阿部先生・・・・。
最後にもう1度だけ聞かせてください。」


「はい。」


「本当に・・あの夏の大会期間中は、『カンノン17』を使わなかったんですね?」


「・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・。」


「・・・・・・。」


「・・・・・・はい。」


「分かりました。少し・・安心しました。」


「・・・・・・・・・・・。」


「練習中に摂る[サプリメントのような物だった]と考えるようにします。

あの子達が見せたジャイアントキリングの数々は・・決して偽物じゃない。

あの子達が見せた底力は・・本物です。」



「・・・・他にご質問はありませんね?」


「はい・・今日はわざわざ病室まで来て頂いてありがとうございました。」


「では杉下さん。最後にこれをあなたに差し上げましょう。」


「・・・・・・・?」


「来週、一時退院してお孫さんのサッカーの試合を見に行くんでしょう?」


「・・・・・・・・・・・・・。」


「『カンノン17』です。

階段の上り下りや、“我が学園サッカー部を指導していた頃”のボディランゲージも、

今より多少は楽になるでしょう。」


「・・・・・ありがとうございます。」


「では失礼します。」


「・・・・・・・・・・・・・・・。」