天才か、狂人か。     ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~



「そこから・・顆粒の『カンノン17』を混ぜて・・“量”を細かく調整しながら、

あの子達への投与を始めたのか・・?」


「“もっと飲ませろ”、“味が薄い”

彼らからクレームをつけられても、
【将来、糖尿病になってもいいのか?】

このワードだけで彼らは大人しく引き下がってくれました。

素直な子供達が相手で僕は幸運でした。」


「・・・・・・・・・・・・・・。」


「3日間の練習を観察して副作用の確認。

1日の休みの間に、
分析と改良と投与許容量の見直し。

・・・このサイクルを続け、
残るは最後の仕上げ。

『カンノン17』の本格開発に向けた【費用】をどうやって調達するか?

だからあらかじめ、理事長と“成功報酬一千万”の誓約を交わさせて頂きました。」


「・・・・・・・・・・・・・。」




「さて・・・・杉下さん。

前置きが長くなりましたが、
最初のあなたの質問に答えましょう。」


「はい・・・・・・。」


「[彼らはドーピングの力で甲子園に行ったのか?]

それはあなたがどこで“線引き”して、どのように考えるかで答えは変わってきます。」


「どういう事ですか・・?」


「“一時的な身体への負荷確認”
という意味では、

攻撃と守備の交代で毎回ベンチでの休憩時間が設けられる[試合中]より、

90分フルで動き続ける[練習中]のほうが観察できる。

より“運動機能”、“心肺機能”への効果と副作用を確認できるようにする為、

僕は彼らに30分のランニングを義務づけましたからね。」


「・・・・・・・・・・・・・・・。」