天才か、狂人か。     ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~



「【試合前にドーピング検査をするのか?】

どうやら高校野球はオリンピックほど厳格では無いようでした。」


「あの子達を被検体にする事を決めたから・・だから最初にあの子達へ、

【検温】を義務づけたんですか・・。」


「基礎体温の変化を観察するのは最も基本且つ、重要な検証です。

お陰で“人によっては2~3度上昇する”という副作用を発見できました。」


「・・・・・・・・・・・。」


「僕はまず彼らの練習をじっくりと観察し、

【水分補給はどうしているのか?】
この一点のみを確認しました。

憲伸君の“癖”に気付いたのはたまたまです。そんなものを見つけるつもりは無かった。」


「・・・・・・・・・・。」


「彼らのやり方を見て、心の中でガッツボーズしたのを覚えています。

あとは【どうやって自分が主導権を握るか?】それだけを考えていました。」


「だから・・いきなり私学4強の享令高校と練習試合を・・?」


「筒井さんから、
“私学4強”の話を教えてもらった時、

彼女は享令高校をこう表現しました。

[野球だけでなく、各スポーツ界へ著名人を輩出している名門校]


他の3校は具体的な甲子園の歴史等を挙げていたのに、

享令高校だけはアピールポイントが弱かった。だから僕はすぐに理解しましたよ。


【享令高校が私学4強の中で、自分達の手が一番届きそうなラインにいる学校】

あの時点で・・・
強すぎる学校が相手ではダメです。

“相手にとって不足無し”
“腕試しには丁度良い”

部員達にそう思わせないと、
“僕の煽り”は効かない。」