天才か、狂人か。     ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~



「・・・中村君。治療のタイムを球審に要求してきてください。」


「は、はい!」


6回裏の守備につこうとしていたみんなが、心配そうに福留くんを見つめる・・。



「どうやら足がつってしまったようですね。

・・筒井さん。彼の膝を伸ばして、
足首を立ててあげてください。」


「はい・・!」



「・・・・申し訳あいもはん・・。」


「誓約通り、正直に自己申告して頂きありがとうございます。

愛知も鹿児島に負けないぐらい暑いでしょう?水分やエネルギーを奪われて当然です。」


「・・悔しか・・!・・情けなか!!」



センターに打球が飛んだ時だけじゃない。

ライトに打球が飛べば・・
レフトに打球が飛べば・・

センターはカバーに走らなきゃいけない・・。


“走行距離”で言ったら、

守備陣の中で、ここまで一番多かったのは福留くんだったのかもしれない・・。



「ルーキーの君は4月からの参加ですから、体力面にやや不安があったのは想定内です。

プレー中に痙攣が再発して倒れられたら困るので、ここはベンチに下がって頂きます。」


「・・・相分かりもした・・・。」