天才か、狂人か。     ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~



「・・・・中村君。」


「あ、はい。」


「今日は【円陣 中止】です。」


「え・・・・?」

「「「「は・・??」」」」


「こんなに暑くては話になりません。皆さん、速やかにベンチの中に入ってください。」


「「「「・・・・・。」」」」


「もう一つ。今日は各自、好きなタイミングで好きなだけ水分補給してください。

ベンチメンバーの皆さんも同様に。」


「あ・・じゃあみんな、
とりあえずベンチ入ろう。」


円陣中止って・・なんだか攻撃に向けて士気が上がらない気がするけど・・?



「・・・・立浪君。」


「はい。」


「1回表の攻撃を見て決めました。

【初球打ち禁止】にします。

1ストライク取られるまでは、
スイングしないでください。」


「よく分かんないけど・・
はい、分かりました。」


2回表 先頭バッターの4番 立浪くんに告げられた後、

改めてみんなにも、
“初球攻撃 禁止”が言い渡された。


でも・・好敵手 上原君を相手に、
1ストライク目を捨てるなんて・・。

なんだか打者不利になる気がするけど・・?



「大西君。」


「どうした?」


「投球練習場にいる正津君に、

今日は暑すぎるのでベンチ裏でアップするように伝えに行ってください。」


「分かった!」



「・・・・中村君。」


「あ、はい。」


「もう一つお伝えするのを忘れていました。今日の采配は君達に一任しますが、

攻撃・守備それぞれの【タイム】のタイミングは僕が管理します。」


「あ、はい分かりました。」


暑くて機嫌が悪いのか・・今日は変態の注文がいつも以上に多い・・。

でもなんだか・・・


「さて・・・今日も忙しくなりそうです。」


ここまでの戦いぶり・・
ウチらへの指示・・・。


いつもの気持ち悪いニチャァ笑みを見てると、

また何か・・“よからぬ事”を考えてる気がして、いつもの鳥肌が立った。