キーンコーンカーンコーン

補習2日目、チャイムが鳴ると数人の生徒は高速で帰る支度をして教室を出て行く。

皆帰るの早っ…と驚嘆しながらぽけーっと天井を眺める。

「美緒ちゃん、お疲れ!今から購買いかね?」

「千花くん部活は?」

「ん?もう始まってるよ。でもお腹空いたからさ〜」

「なるほど」

育ち盛りだなぁ…と感心しながら私たちは教室を出て購買へ向かう。


目的地に到着し、購買のおばちゃんが「いらっしゃい!」と笑顔で出迎えてくれる。

「焼きそばパンとメロンパンとクリームパンとおにぎり2つください!」

「めっちゃ買うじゃん!!」

「そう?オレ、朝と昼と部活前、部活後、晩ご飯くらいしか食べてないよ?」

「そんなに食べて大丈夫なの?」

「うん、平気だよ」

千花くんの食事量が凄まじく、あんぐりと口が開く。


──男子高校生、凄い…!!


「…千花くんの胃袋、4次元ポケット?」

「あははっ!よく言われる!でもオレはまだ少ない方だよ。もっと食べる奴はオレより量えげつないから」

「えええ…」

そんなに食べて何故彼は細身で太らないのか、教えてほしいぐらい大丈夫。