「ありがと〜!オレ、今日1日頑張れそう!」
「え〜?そんな大袈裟な〜」
「オレにとっては最高な日だよ〜!」
そんなに私と連絡先交換したかったのか…
嬉しいことを言ってくれるじゃないか(泣)
「…あのさ、毎日連絡していい?」
「うん!いいよ──」
そう答えようとしたが、千花くんの頬が赤く、思わず息が止まりそうになった。
恥ずかしそうにしているが、瞳はどこか真剣で───…
「──ねえ」
千花くんの眼差しに逸らせないでいると上からイラついたような低い声が降ってくる。
「俺らのクラス次移動だから早く教室戻りたいんだけど」
日山くんが真顔で私たちを見下ろす。
「あっ…ご、ごめ──」
「…君、『チカくん』だっけ?さっきから距離近すぎない?」
「へっ…」
日山くん以外の私たちは目を真ん丸にする。
「ってゆーか連絡先交換とか明らかに下心あるよね?しかも付き合ってないのに女子を下の名前呼びって……ちょっと馴れ馴れしすぎない?」
「日山くん、急にどうし──…」
日山くんは何故怒っているのだろうか。
一体何にイラついてるの?
わからないよ、日山くん。
あなたが今何を考えているか、全くわからない。


