「…あれ?」
かよたんたちと千花くん、さっきからずっと見つめ合ってる。
目で電波送り合ってるの?
最近の流行り?
沈黙が流れ、何か話題を探していると千花くんが口を開いた。
「…美緒ちゃん、日山くんと深森くんと仲良いの!?」
目を輝かせた千花くんがそう聞いてくる。
無邪気な表情に圧倒され、「う、うん…」と答えると──…
「すっげー!2人ともめっちゃイケメン!かっこいい〜!!」
まるで有名人に会ったかのように嬉しそうな声を出す。
「…あの、花崎ちゃん。速水くんと知り合いなの?」
やっと口を開いた深森くんが何とも言えない表情で聞いてくる。
「うん!昨日補習で仲良くなったんだ〜!」
「そ、そうなんだ〜」
歯切れの悪そうな返事をした後、「永遠!!」と焦った顔で日山くんに話しかけている。
「あ、そうだ美緒ちゃん!せっかく仲良くなれたんだしさ、連絡先交換しない?」
「うん!いいよ!」
ポケットからスマホを取り出しQRコードを見せる。
そしてそれを千花くんが読み取り、メッセージが送られてくる。
私は既読をつけ、友達追加ボタンをタップした。
すると新しい友達に『速水 千花』と表示される。


