顔を真っ青にした日山くんがゴミのような目でこちらを見ている。
「ちょっ…ハンカチ洗濯するから貸して!」
「いやだ!このハンカチは額縁に飾って家宝にするの!!」
「汚すぎる!!」
ハンカチを隠そうとしたが、身長差と力の差の関係で私は負け、無理やり取り上げられる。
「わーっ!?日山くんの汗がぁぁぁっ!!」
まだ匂い嗅いでないのに…!!
「…お前、次またこうゆうことしたらどうなるか分かってる?」
ヤクザのような形相で睨みつけられ、ゾクっと身震いする。
「ひゃーまくんに痛めつけられるなら私はいつでもウェルカムです!!」
「…きっっっっっしょ」
「やめて!そんな目で私を見ないで〜!!」
日山くんに蔑むような目で見下ろされるなんて、ご褒美にしかすぎない!!!
「…とにかく、このハンカチは洗濯して返すから」
「あぁ…はい……」
日山くんの汗を嗅げなくてがくりと肩を落とす。
…いや、待てよ?
日山くんがハンカチ洗濯して返してくれるってことは、日山くんちの柔軟剤が…!?
「洗濯ありがとうございます!!」
「え、うん…」
頭を下げてお礼を言う私に日山くんは引き気味に一歩距離を取った。