「やだ、奥さん聞きまして!?」
「勿論ですわよ!あの千花ちゃんにまた青い春が来ただなんて…!」
「チェリーボーイもやっと卒業かしら!?」
千花を差し置いて口々に騒ぎ出す。
「チェリーボーイは今関係ねーだろうが!!」
「まあまあ、落ち着けって。ところで花崎さんって彼氏いんの?」
「いないと思う……たぶん……」
「じゃあいいじゃん!アピールして告っちゃえよ!」
「花崎さん顔は可愛い方だし千花とお似合いかもな!」
友人たちはバシバシと千花の肩や背中を叩く。
「部長〜っ!!千花に好きな人ができました〜!!」
「あっ、ちょっ…バカ!!」
やいのやいのと盛り上がるバスケ部員と千花くん。
そんな会話をしていただなんて私たちは当然知る筈もない──。