焦げ茶色の髪にぱっちりとした切長の瞳。
人懐っこそうな幼い顔つきをしている。
かっこいいよりどちらかと言えばかわいいが似合う男の子だ。
はっ…!!いけないいけない。
つい知らない人をガン見してしまった。
私の悪い癖だ。
とにかく、今は課題に集中しないと…!
家に帰ってとわぴを拝む時間が減ってしまう!!
◻︎
「先生!終わりました!!」
教卓で本を読んでいた先生は「おーお疲れー」と課題を受け取る。
「花崎、先生今からテストの問題作らないとやばくてさ〜。早く職員室帰りたいんだよね〜」
「はぁ…」
先生がポケットから物を取り出し、私の前に差し出す。
「先生の娘がさ〜、ガチャガチャで花崎の大好きな推しのキーホルダー当てちゃって〜、でもいらないって言ってたから〜」
「ください」
先生が今手に持っているのはガチャガチャで取れる「ドルスタ」のキャラクターたちがデフォルメになって登場するラバーキーホルダーである。
ゴム素材でできているため、触り心地も最高。
金欠ながらも私はとわぴのためにガチャガチャを回したが、推しは一向に出ず、撃沈した覚えがある。


