でも、素っ気ない日山くんも良い♡
「俺、今から先生に頼まれてる用事があるんだけど、もしかしたら帰る時に会えるかもしれないね」
「えっ…?」
突然意味のわからないことを言ってきた日山くんに眉を顰めた。
しかも笑顔(作り笑い)で見下ろしてくる。
めっちゃ怖いんだが?
でも"帰る時に会えるかも"ってまさか───
「も、もしかして日山くん一緒に帰ってくれたりなんか……」
私の元に希望の光が差し込み、気分も徐々に上がっていく。
「は?一緒に帰るわけねえだろ。ば───か」
日山くんは突然ブラック日山にチェンジし、べっと舌を出す。
そしてプイッとそっぽを向き、歩き出して行った。
スタスタと歩く日山くんの背中を見つめ、立ち尽くす。
私はあまりのショックにわなわなと体が震えた。
「日山くんのあっかんべ…!!」
貴重な表情を拝むことができ、幸せに浸った。


