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「花崎ちゃーん!」
昼休み。
かよたんの席でご飯を食べようと腰を下ろした時に深森くんが教室へやって来た。
「チャラ森くん、どうしたの?」
「え、まだその渾名で呼ぶ感じ?超ウケる」
何も気にしていなさそうにヘラヘラする深森くん。
「花崎ちゃんさえよかったらさ〜、一緒に昼飯食べない?」
「かよたんと食べるので」
「永遠もいるよ〜」
「一緒に食べま〜す!!!」
日山くんの名前が出た瞬間、即OKし、彼の元へ行く準備をする。
「かよこちゃん、永遠に負けちゃったね〜」
「は?何、喧嘩売ってる?」
「いやいや〜」
深森くんとかよたんが後ろの方で言い合っている中、私はスキップをしながら廊下を進む。
「チャラ森くん、どこで食べるの〜!?」
「屋上だよ〜」
「オッケ〜〜〜!!!」
「イヤッフ〜〜〜!!!」と叫び、飛び跳ねながら屋上へ向かった。
「すっげ、マ○オみたいに飛んでる人初めて見た」
深森くんの驚いた声が聞こえてくる。
だけど私の耳には届かず、頭の中は日山くんでいっぱいだった。


