思っていたより声が大きかったのか、私たちの近くにいる人たちの視線が一気に集まる。


「えっと……」


私に告白された男の子は困ったように眉を下げ、

「ごめんなさい」

丁寧にお辞儀をし、その場を立ち去っていく。

友人らしき男子が横目で私を見て「知り合い?」と彼に問いかけている。


一方、私はというと…

ガ────ン!!!

ショックを受け、貰ってくれなかった花束とラブレターを握りしめ、一人佇んだ。



花崎(はなざき) 美緒(みお)

たった今、好きな人に振られました。

とほほ……