更に、"女"という生き物に嫌悪感を抱き始めたのは中学生の頃。
『永遠くん、なんか思ってたのと違うから別れよ』
初めてできた1つ年上の彼女に突然別れを切り出される。
確かに好きでもない人と付き合って悪いことしたと思っている。
だけど、"思ってたのと違う"と言われ、少し癪に障った。
特に別れることになんとも思っていなかったが、
一応、理由を聞いてみると──
『永遠くん、顔は良いんだけどなんか子どもっぽくてさ〜。それに比べてお兄さんはすっごい素敵な大人って感じだよね〜』
またしても兄貴と比べられて腹が立った。
『お兄さん、家の跡継ぎなんでしょ?
いいな〜、憧れる〜。ねえ永遠くん、お兄さんに会わせてよ〜』
中学生のガキが何ほざいてんだか…と心の中で言いそうになるのをなんとか飲み込み、
『子どもは恋愛対象外だと思いますよ』
と告げて彼女と別れた。
ちなみに俺の両親は医者である。
更に兄貴は家を継ぐ者だ。
それからというもの、俺に近付いてくる女は大体兄貴目当てか俺の顔目当ての奴らが多かった。
金、顔、兄貴が目的の女たちにうんざりした。
この時から俺は特に同級生くらいの女子たちを下に見るようになった。
──思ってたのと違う?
はあ??
人に理想押し付けんじゃねえ。